社会調査入門|北星学園大学 2026年度後期

社会調査入門

第1回 オリエンテーション

―社会調査の目的と意義―

2026年度後期 小野原 彩香

小野原 彩香
社会調査入門|北星学園大学 2026年度後期

本日の内容

  1. 授業のガイダンス(進め方・評価)
  2. 社会調査とは何か
  3. なぜ社会調査を学ぶのか
  4. 社会調査の目的と意義
  5. 身近な社会調査の例
  6. 授業全体の見通し
小野原 彩香
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授業のルール・進め方

  • 教科書なし → LMS( Manaba 等)に毎回PDFを配布
  • 成績評価:毎回の課題 100%
  • 課題の提出:LMSへアップロード(締切厳守)
  • 事前学習:新聞・ニュースで社会調査の事例を探す習慣をつけてほしい
  • 事後学習:コメントペーパー・ディスカッションの振り返り

1回の授業につき、事前・事後合わせて 4〜5時間 の学習を想定しています

小野原 彩香
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到達目標(再確認)

社会調査の倫理を身につけ、説明できるようになること

②社会調査の種類・方法に関する基礎知識を身につけ、
 どのような調査を実施すべきか議論できるようになること

小野原 彩香
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Part 1

社会調査とは何か

小野原 彩香
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社会調査の定義

社会調査(Social Research / Social Survey)とは、
社会的な事実や人々の意識・行動を、
系統的な方法で収集・分析することで
社会の実態を明らかにしようとする活動。

キーワード

  • 系統的(systematic)→ 思いつきではない
  • データ(data)→ 主観ではなく根拠
  • 社会的事実(social facts)→ 個人の感想ではなく集団・社会のパターン
小野原 彩香
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「なんとなく」と「調査」の違い

なんとなくの印象 社会調査
根拠 個人の経験・感覚 収集したデータ
対象 自分の周囲 設計された対象集団
再現性 なし あり(手順を明示)
誤りの検討 しにくい 方法論的に可能

→ 社会調査は「証拠に基づいて社会を語る」ための道具

小野原 彩香
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社会調査と日常的な「調べ物」の違い

日常的な調べ物

  • Googleで検索する、友人に聞く
  • 目的は「自分が知りたいことを知ること」

社会調査

  • 研究問いを立て、方法を設計し、データを収集・分析する
  • 目的は「社会的事実を明らかにし、共有すること
  • 倫理・方法・報告に一定の基準がある
小野原 彩香
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Part 2

なぜ社会調査を学ぶのか

小野原 彩香
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社会調査が必要とされる場面

政策・行政
→ 国勢調査、世論調査で人口・国民意識を把握し政策立案

ビジネス
→ 市場調査・マーケティングリサーチで消費者ニーズを把握

研究・学術
→ 社会問題の実態解明、理論の検証

市民社会
→ NPOによる生活困窮者調査、地域ニーズ把握

小野原 彩香
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社会調査の「信頼性」が問われる時代

近年の問題:

  • 調査結果の恣意的利用(都合のよいデータだけを強調する)
  • インターネット調査の偏り(誰が回答しているか不明確)
  • 統計不正問題(厚生労働省・毎月勤労統計調査、2018年)
  • メディアによる調査結果の誤読

調査を読む側にも、調査を評価する知識が必要

小野原 彩香
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「データ・リテラシー」としての社会調査

この授業で身につけること:

  1. 調査結果を批判的に読む
  2. 調査を自分で設計・実施する基礎力
  3. 調査に伴う倫理的責任を理解する
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Part 3

身近な社会調査の例

小野原 彩香
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例① 国勢調査(国の調査)

  • 実施主体:総務省統計局
  • 頻度:5年に1回(直近:2025年)
  • 対象:日本に住むすべての人・世帯(全数調査
  • 内容:氏名・年齢・住所・職業・世帯構成 等
  • 用途:人口推計、行政計画の基礎データ

あなたは記入しましたか?(or 家族が記入しましたか?)

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例② 内閣府「世論調査」

  • 実施主体:内閣府大臣官房政府広報室
  • 頻度:テーマごとに随時
  • 対象:全国 18 歳以上の日本国籍を持つ者
  • 方法:無作為抽出 + 調査員による面接
  • 用途:政策への国民の支持・意識の把握

→ 結果はウェブで公開されている(誰でも参照可能)

小野原 彩香
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例③ 企業のマーケティングリサーチ

  • コンビニの新商品開発前に消費者調査
  • SNSのトレンド分析(ビッグデータ活用)
  • 顧客満足度調査(CS調査)

→ 授業の第6回で詳しく扱います

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例④ 学術研究

  • 「ひとり親家庭の生活困難に関する調査」
  • 「若者の政治参加に関する意識調査」
  • 「外国人住民の労働環境調査」

→ これらは学術論文として発表され、政策提言にも使われる

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ディスカッション(5分)

あなたがこれまでに見聞きした「社会調査」の例を
1つ挙げてみてください。

  • どんな調査だったか
  • 誰が、何のために行っていたか
  • その結果をどこで知ったか

隣の人と共有してみましょう。

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Part 4

授業全体の見通し

小野原 彩香
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14回の授業構成

テーマ
01 オリエンテーション(本日)
02 社会調査の歴史
03 社会調査のステップと倫理
04 社会調査の目的と分類(横断的・縦断的)
05 公的統計の利用(政府統計・国勢調査・世論調査)
06 市場調査・マーケティングリサーチ
07 先行研究の調査(図書館・論文検索)
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14回の授業構成(続き)

テーマ
08 資料・文献調査(行政資料・インターネット検索)
09 質的研究と量的研究
10 全数調査と標本調査
11 アンケート調査の方法と調査例
12 インタビュー調査の方法と調査例
13 観察(非参与・参与観察)の方法と調査例
14 エスノグラフィの方法と調査例
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授業全体のイメージ

[社会調査とは?] → [倫理・歴史] → [調査の種類・分類]
        ↓
[データの探し方] → [量的調査] → [質的調査]
        ↓
[実際の調査例を読む・議論する]

毎回の授業は独立しているが連続している
→ 休んだ場合は必ずLMS資料で補う

小野原 彩香
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今日のまとめ

  • 社会調査とは、社会的事実を系統的に収集・分析する活動
  • 政策・ビジネス・学術・市民社会のあらゆる場面で使われる
  • 「なんとなく」ではなく証拠に基づいて社会を語るための道具
  • 調査結果を批判的に読むリテラシーが現代人に求められる
  • この授業では倫理・方法・実践の3軸で社会調査を学ぶ
小野原 彩香
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本日の課題

提出先:LMS(〆切:次回授業前日 23:59)

課題内容

最近(2026年以降)の新聞記事・ニュースサイトから
「社会調査が使われている記事」を1つ探し、以下を記述してください。

  1. 記事のタイトルと出典(URL可)
  2. どんな調査か(誰が、何を、どのように調べたか)
  3. その調査結果がどのように使われているか
  4. あなたが気になった点・疑問点

分量の目安:300〜500字

小野原 彩香
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参考文献・次回予告

参考文献(本日)
→ 配布資料「第01回 参考文献リスト」を参照

次回(第2回)予告
「社会調査の歴史」
→ 社会調査はいつ、なぜ始まったのか?
→ 事前学習:新聞記事で「社会調査」が使われている事例を探しておく

小野原 彩香
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ご質問は?

LMSのメッセージ機能または授業後に声をかけてください

次回: 第2回「社会調査の歴史」

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