北星学園大学 2026年度後期 小野原 彩香
前回の復習:横断的調査・縦断的調査の違いとは?
2次データは、他人が別の目的で集めたもの → ここが落とし穴の出どころになる
2次データを使って分析することを 二次分析(secondary analysis)という
すでに国が全数で調べているものを、学生が100人に聞いて確かめ直す意味はあまりない
自分で集める(1次データ)のは、既存のデータでは答えられない問いのとき
第4回「目的に方法を合わせる」は、ここにもかかっている
統計法(平成19年法律第53号)第2条の定義:
「行政機関等が作成する統計」
私的統計との違い: 民間企業の市場調査・メディアのアンケートは統計法の対象外。 目的・品質管理・公開義務が異なる。
令和7年(2025年)1月21日現在、基幹統計は54統計 (総務省「基幹統計一覧」)
制度の話に見えて、統計の探し方に直接ひびく
総務省の説明
我が国の統計機構は、総務省統計局が国勢の基本に関する統計を作成し、各府省が所管行政と密接に関連する統計を作成する分散型統計機構です。 分散型統計機構においては、各行政機関が作成する統計を横断的に調整する機関が必要となり、その機能は**総務省政策統括官(統計制度担当)**が担っています。
分散型だと、統計が作っている省庁ごとにばらばらの場所に置かれる (労働=厚生労働省、農業=農林水産省、貿易=財務省 …)
どちらが良いという話ではなく、日本の統計はこういう形で作られている
いずれも e-Stat でデータを取得できる
目的: 人口・世帯の実態を明らかにし、各種行政施策・選挙区割りの基礎資料とする
人に関する項目(2020年調査):
世帯に関する項目:
秘密の保護:統計法第41条・43条により、個人情報は統計目的以外に使用されない
研究者向けデータ: e-Stat から集計表ダウンロード可能。 匿名データ(サンプリング)はSSJDA(東大社研)経由で申請可能。
政府施策への評価・社会意識の把握が主目的
無回答バイアス(Non-response Bias)
質問文・選択肢の影響
社会的望ましさバイアス
オンラインパネルの代表性問題
URL:https://www.e-stat.go.jp/
社会調査の二次分析の第一歩
ポイント:最初は「国勢調査」「都道府県別」「2020年」など具体的なキーワードで絞るとヒットしやすい
URL:https://dashboard.e-stat.go.jp/
活用例:
URL:https://resas.go.jp/ (地域経済分析システム)
旧システムは2025年3月6日に運用終了、翌3月7日から新システム(2026年6月にも更新)
2022年ごろの解説をそのまま信じると、存在しないサイトを探すことになる (V-RESAS は現在ドメイン自体が引けない)
2次データは他人が別の目的で集めたもの → 自分の問いに合うかどうかは保証されていない
自分の問いにぴったり合う2次データは、たいてい見つからない
取れる道は3つ
PC(スマホでも可)でアクセス:https://www.e-stat.go.jp/
発表(希望者2〜3名):どの統計を選んだか・何が分かったか
提出期限:次回授業開始前まで(Moodle 提出) 分量:300〜500字程度
e-Stat(https://www.e-stat.go.jp/)にアクセスし、**自分が関心を持つ社会的テーマに関連する統計データを1つ見つけ**、以下の点を述べてください。
スクリーンショットや図表の添付は任意。初めてe-Statを使った場合は、操作してみた感想も一言添えること。
**1では「実施機関」を必ず書くこと。**日本の統計は分散型なので、同じテーマでも作っている省庁が違えば定義や集計単位が違います。 URLとアクセス日(「2026年10月27日閲覧」など)も添えてください。