統計学Ⅰ(B)2026 第5回

第5回 相関と因果

「相関がある」と「原因である」は別物

統計学Ⅰ(B) 北星学園大学
小野原 彩香

統計学Ⅰ(B)2026 第5回

フック:この相関を信じる?

  • アイスの売上↑ → 水難事故↑ アイスを禁止すべき?
  • チョコ消費が多い国ほどノーベル賞が多い チョコで賢くなる?

相関は本物。でも結論はばかげている。

なぜ?

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相関係数 r(−1〜+1)

r 意味
+1に近い 一緒に増える(右上がり)
−1に近い 片方増で片方減(右下がり)
0に近い 直線的な関係なし

体重 と 行動圏:r ≈ 0.68 ← 納得のいく関係(対数)

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「朝食を食べると成績UP」?

r ≈ 0.37。見出しになりそう。
でも――本当に朝食が原因?

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交絡を疑え:第三の変数

朝食をきちんと食べる人=生活が規律的 → よく勉強・よく寝る

  • 朝食 と 勉強の相関 r ≈ 0.60
      (生活の規律)
        /       \
   離乳が遅い    行動圏が広い
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勉強・睡眠を統制すると…

離乳日齢と行動圏 r
単純な相関 0.37
勉強・睡眠を統制後 −0.03(消えた)

アイス×水難(犯人=気温)、チョコ×ノーベル賞(犯人=豊かさ)と同じ。

=交絡

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r だけ見るな:アンスコムの四重奏

全部 r=0.82。でも中身は別物。必ず散布図を見る。

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まとめ

注意 中身
相関 ≠ 因果 一緒に動いても原因とは限らない
交絡 隠れた第三の変数
逆因果 原因と結果が逆かも
偶然 たまたまの相関

相関を見たら → 散布図を描く → 第三の変数を疑う

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まとめ

相関は出発点であって、結論ではない

因果を確かめるには「実験」が要る(後の回で)

次回:確率分布と標本/中心極限定理