AIとの付き合い方¶
この授業では、AIを使ってよいどころか、使うことを前提にしています。ただし、任せてよいことと、自分で決めることがあります。
まずAIに聞く¶
操作で詰まったら、まずAIに聞いてください。そのうえで解決しなければ、TAや教員に声をかけてください。
この順番には理由があります。
AIは、あなたを評価しません。人に聞くときは、どうしても「こんなことも分からないのか」と思われないかが頭をよぎります。だから質問が小さくなり、分かったふりが混じります。AIが相手なら、分からないことを分からないまま、何度でも聞けます。同じことを3回聞いても、AIは態度を変えません。
だから「まずAI」は、遠慮せずに立ち止まってよいという意味です。詰まったまま時間だけ過ぎるのが、いちばんよくない。
そのうえで、TAや教員の時間は、AIでは解けないことに使ってください。「何を確かめたいのか分からなくなった」「この結果をどう読めばいいか」——こちらは人に聞く価値があります。TAは同じ操作の質問を何十回も受けるので、AIで済むことをAIに回すのは、TAを守ることにもなります。
AIに任せてよいこと/自分で決めること¶
| 例 | |
|---|---|
| AIに任せてよい | 操作の手順、コードの書き方、言い回しの直し、エラーの意味 |
| 自分で決める | 何を確かめたいのか、誰に聞くのか、この結果をどう読むのか、この結論はどこまで言えるのか |
AIは「何を計算するか」を決めてくれません。決めるのはあなたです。
聞き方のコツ¶
うまくいかないときは、たいてい状況を書いていないのが原因です。
うまくいかない聞き方
「エラーが出ました。どうすればいいですか」
うまくいく聞き方
「data.csv を読み込もうとしたら FileNotFoundError が出ました。ファイルは同じフォルダにあります。何を確かめればいいですか」
どこまでできて、どこで止まったか。これが書けると、AIも人も答えやすくなります。
どのAIを使うかで、答えは変わる¶
授業で使うCopilotは、大学が配っている一つの製品です。モデル(GPT・Claude・Gemini…)とサービス(Copilot・ChatGPT…)は別物で、契約やプランによっても答えが変わります。
「AIに聞いたら〇〇でした」は根拠になりません。詳しくは情報をどこから得るか(第2回)。
AIの答えを、そのまま使わない¶
AIは平気で間違えます。もっともらしく、間違えます。
この授業では、AIが出した結果を確かめる練習を何度もします。
- その数字は、何をどう数えたものか
- 比べているものの条件はそろっているか
- 言われていないことまで、結論に書いていないか
たとえば
「東京の売上は450、大阪は300です。したがって東京のほうが優れた地域だと言えます。」
数字は合っています。でも「優れた」が何を指すのかは決まっていませんし、店舗の数が違えば比べられません。AIはこういう飛躍を、自然な文章で書いてきます。
報告書とAI(第13回で詳しく)¶
- AIを使ったこと自体は問題ありません
- どこにどう使ったかを書いてください
- AIが書いた文章をそのまま自分の考察として出すことは、剽窃と同じ扱いになります