この授業で使う道具¶
インストールは要りません。全部ブラウザの中で動きます。
| 用途 | 使うもの |
|---|---|
| 調査票を作る・回収する | Microsoft Forms または Google Forms(下の条件を満たすこと) |
| データ | CSV(Formsから書き出したもの)。手で打ち直しません |
| 集計・グラフ | Python(pandas・matplotlib) |
| 実行する場所 | Google Colab(ブラウザの中で動きます) |
| 集めた回答の置き場所 | 大学アカウントのOneDrive |
| 成果物 | HTMLページ(公開は教員がまとめて行います) |
| 相談相手 | Copilot(大学アカウント) |
なぜExcelを使わないのか¶
ひとつは、前期「情報入門」で一度やっているからです。同じことをもう一度やるより、次に進みます。
もうひとつは、特定の会社の製品に縛られないためです。
- ある会社の製品でしか開けない形で持っていると、値上げ・仕様変更・サービス終了を自分では決められません
- 実例があります。2026年4月、Word・Excel・PowerPointの「中」のCopilotは廃止されました。去年書かれた解説記事は、そのままでは通用しません
- 大学を出たら、いまのライセンスは使えません。卒業後も同じことができる方法を、いま持っておきましょう
だからこの授業では、開いた形を使います。CSVはメモ帳でも開けます。HTMLはどのブラウザでも開けます。Pythonは無料で、どこでも動きます。
Microsoftが悪い、という話ではありません
大学が提供してくれている間は使えばよいですし、この授業でもCopilotは使います。 大事なのは、出口を持っておくことと、中身(何をしたいか)と道具(何で作るか)を分けて考えることです。
なぜピボットテーブルを使わないのか¶
何をどう数えたかが残らないからです。
ピボットテーブルは、画面の上で項目をドラッグすると表ができます。便利ですが、あとから「この数字はどうやって出したのか」を確かめられません。他の人が同じ表を作り直すこともできません。
コードで書けば、どの列をどう集計したかが1行ずつ残ります。間違っていたら直せるし、他人も確かめられます。
これは、AIの答えに対する態度とまったく同じです。結果だけが出てきて、過程が残らないものは、確かめられません。
Python は覚えなくていい¶
コードはAIに書かせて構いません。この授業で見るのは、書けるかどうかではなく、
- やりたいことを言葉にできるか(AIに何と頼むか)
- 出てきた結果を、そのまま使ってよいか判断できるか
の2つです。
AIへの頼み方の例
「data.csv を読み込んで、学年ごとの満足度の平均を出したい。件数も一緒に出してください」
こう頼めば、コードは返ってきます。返ってきたものを読んで、何をしているか確かめてください。
環境の準備(第4回)¶
第4回(10/15・10/16)に、全員で次を行います。この日に必ず出席してください。
- Googleアカウントが使えることを確認する(すでに持っている人が多いはずです)
- 授業用のノートブックを Colab で開く
- サンプルのCSVを読み込んで、グラフが1枚出るところまで確認する
使うアカウント
この授業で新しく必要になるのは Googleアカウントだけです。 Copilot は大学アカウントで使います。
うまく開かなかった人は、その場で申し出てください。次回までに一緒に直します。
🔴 データを公開しない¶
集めた回答には、答えてくれた人の情報が入っています。
- 公開するのは、成果物のページと、集計したあとの図表だけ
- 回答データ(CSV)と、個人が特定できる自由記述は、公開する場所に置かない
- 提出はMoodleにします
どちらのフォームでもかまいません。基準は「安全か」です¶
どの会社の製品かで決めません。次の3つを満たしているかで決めます。
1. 匿名で集める
| 確認すること | |
|---|---|
| Google Forms | メールアドレスの収集がオフか(既定はオフ)/「結果の概要を表示する」をオフにする。オンだと回答できる人が全員の回答を見られます |
| Microsoft Forms | 「名前を記録する」をオフにする。組織内に限定すると、既定で氏名が記録されます |
既定がどちらに倒れているかが逆なので、自分が使うほうを必ず確認してください。 1件テスト回答をして、氏名の列が出ていないことを自分の目で確かめること。
2. 回答を私物のアカウントに残さない
個人のGoogleアカウントやスマホに置いたままにすると、同級生の回答が、あなたの私物のアカウントに残り続けます。大学はそこに手を出せません。あなたが卒業しても、アカウントを放置しても、誰も気づきません。
大学アカウントなら、大学の管理下にあります。卒業後も使い続けられる個人のアカウントとは、そこが違います。 預かったものを、預かった場所に置く。これが筋です。
- Microsoft Forms:大学アカウントで作れば、回答は最初から大学のOneDriveに入ります。移す手順は要りません
- Google Forms:回収を締めたら、CSVを書き出して大学アカウントのOneDriveに置き、フォーム側に残っている回答を消します。この3つ目を忘れると、移したことになりません
手順が少ないぶん、Microsoft Forms のほうが事故が起きにくいことは覚えておいてください。
3. 自分のPCだけに置かない
壊れたとき、なくしたときに、誰も気づけません。
理由は第2回(研究倫理)で詳しく扱い、第11回(公開)で実際に確認します。