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第10回授業資料(Excel可視化)


1. 今日の目的

  • データをグラフにする
  • 見える形で比較できるようにする

2. 今日の位置づけ

データ処理(第9回)
可視化(第10回)← 今日
意味づけ(第11回)

3. なぜグラフが必要か

数字だけ → わかりにくい
グラフ   → 一瞬でわかる

「睡眠時間の平均:朝食あり 6.8時間、朝食なし 6.1時間」より、棒グラフ1枚のほうが伝わる。


4. 今日使うグラフは2種類

  • 棒グラフ(今日のメイン)
  • ヒストグラム(時間があれば)

5. 棒グラフ

カテゴリ(グループ)を比べるとき
  • X軸 = 名前(カテゴリ):「朝食あり」「朝食なし」
  • Y軸 = 数値:平均睡眠時間
  • 棒と棒の間に 隙間がある

例: * 朝食あり vs なし(平均睡眠時間) * 経済D vs 英文(クラス比較)


6. ヒストグラム

数値の「分布(ばらつき)」を見るとき
  • X軸 = 数値の区間:「5時間台」「6時間台」「7時間台」
  • Y軸 = その区間に入る人数
  • 棒と棒の間に 隙間がない(連続しているから)

例: * 睡眠時間は何時間台の人が多いか


7. 棒グラフとヒストグラムの違い

棒グラフ ヒストグラム
X軸 カテゴリ(名前) 数値の区間
使い道 グループの比較 分布の形
棒の隙間 ある ない
「朝食あり vs なし」→ 棒グラフ
「睡眠時間の分布」  → ヒストグラム

⚠️ AIへの注意

AIに「ヒストグラムを作って」と頼むと、棒グラフを返してくることがある

見分け方:X軸が「5時間台・6時間台・7時間台」のような数値の区間になっていればヒストグラム。「朝食あり・朝食なし」のようなカテゴリになっていたら棒グラフ。


8. 必ずやる設定

タイトルをつける

タイトルがないグラフは「何のデータかわからない」ので、課題では必須。


9. NGグラフ一覧

❌ タイトルなし

グラフを見ただけで「何のデータか」がわからない。タイトルは必須。

❌ 軸ラベル(単位)なし

Y軸の数字が「時間」なのか「点」なのか「円」なのかわからない。単位を書く。

❌ Y軸が0から始まっていない

悪い例:Y軸 6.0〜7.0 → 0.7時間の差が「2倍以上の差」に見える
正しい例:Y軸 0〜8.0 → 実際の差をそのまま表示

グラフが誇張になる。Y軸は原則0から始める。

❌ カテゴリデータで棒の隙間なし

「朝食あり・朝食なし」は別のカテゴリなので棒グラフには隙間が必要。
隙間なしはヒストグラムの形。使い分けを間違えない。

❌ 無関係な個人を折れ線グラフで結ぶ

折れ線グラフ = 時間の流れによる変化(例:月別気温)

回答01さんと回答02さんは別人。線で結んでも「上がった・下がった」に意味はない。
個人のばらつきを見るなら ヒストグラム、グループ比較なら 棒グラフ

❌ 平均値を円グラフにする

円グラフ = 全体を100%としたときの割合(内訳)

「朝食あり平均6.8時間・朝食なし平均6.1時間」を足しても「全体の何か」にはならない。
平均値の比較には 棒グラフ を使う。

❌ 3Dグラフ

見た目は派手だが、奥行きの影響でY軸の目盛りが正確に読めなくなる。
手前の棒が実際より大きく見える。レポートには使わない。


10. OKグラフ

タイトルを見れば何のグラフかわかる

例:「クラス別の平均睡眠時間」「朝食あり・なし別の平均睡眠時間」


11. 今日の作業

  1. 配布データ(Moodleからダウンロード済み)を開く
  2. グラフを1つ以上作る
  3. タイトルをつける
  4. 100字の説明を書く

作り方がわからなくなったら → AIに聞く(下の「AIへの聞き方」参照)


12. グラフ選択ドリル

棒グラフ vs ヒストグラム、どちらを使うか練習できます。

グラフ選択ドリルを開く →


13. AIへの聞き方(テンプレート)

棒グラフを作りたいとき

Excelで棒グラフを作りたいです。
A列に「朝食あり」「朝食なし」、B列に数値が入っています。
手順を教えてください。

ヒストグラムを作りたいとき

Excelで睡眠時間の分布をヒストグラムで見たいです。
A列に数値(時間)が61個入っています。
X軸が「5時間台・6時間台・7時間台」のような区間になるようにしてください。

うまくいかないとき

Excelで棒グラフを作ったら、X軸に数字が並んでしまいました。
カテゴリ名に直すにはどうすればいいですか?

14. 課題

以下を提出:

  • グラフを1つ以上作成(棒グラフ推奨)
  • 100字程度の説明を書く(「何がわかるか」)

15. 説明文の書き方

何がわかるか

例:「朝食あり群は朝食なし群より平均睡眠時間が0.7時間長い。ただしサンプル数が少ないため断言はできない。」


16. ファイル名

学籍番号_氏名_第10回課題

17. 提出方法

  • Moodle提出(ExcelまたはWord)

18. 提出期限

次回授業開始まで
  • 経済D:6/29(月)16:20まで
  • 英文:6/25(木)10:40まで

19. 評価(10点)

  • グラフが作られている(4点)
  • タイトルがある(3点)
  • 説明文がある(3点)

20. 遅延ルール

  • 期限内:100%
  • 遅延:50%
  • 未提出:0点

21. 今日のまとめ

グラフは「説明の道具」

作れることより、何のグラフを使うか選べることが大事。


TA用補足

今日のTAの役割

今日は「AIへの聞き方を助ける」役割がメイン。Excel操作を代わりにやる必要はない。

学生:「グラフが作れません」
TA  :「AIに何て聞きましたか?」
学生:「……」
TA  :「じゃあAIに『Excelで棒グラフを作りたい、A列にカテゴリ、B列に数値があります』と聞いてみて」

優先対応(Excel操作)

  • 範囲選択がうまくいかない → AIに聞かせる
  • グラフの種類を間違えている → 「棒グラフとヒストグラムの違い」を見せる
  • タイトルのつけ方がわからない → AIに聞かせる

やらないこと

  • グラフを代わりに作る
  • 説明文を書いてあげる
  • AIを使わずに自分が手順を教える(AIに聞く習慣をつけさせたい)

授業進行

  • 10分:説明(グラフとは・2種類の使い分け)
  • 15分:デモ(AIに聞きながら棒グラフを作る)
  • 5分:ヒストグラムのデモ and AIが間違えるポイント
  • 35分:作業(学生がAIに聞きながら自分で作る)
  • 10分:確認・課題説明
  • 5分:余裕・質問対応

デモ実況スクリプト(15分)

棒グラフデモ(10分)

「今日は先生もAIに手順を聞きながらやります。」

[ChatGPTまたはClaudeを開いて入力]

Excelで棒グラフを作りたいです。
A列に「朝食あり」「朝食なし」、B列に平均睡眠時間の数値があります。
手順を教えてください。

「AIが答えてくれました。これを見ながらExcelを操作します。」

[Excelで実際に操作。タイトルをつけて完成。]

「できました。大事なのはタイトルです。何のグラフか一目でわかること。」


ヒストグラムとAIの間違い(5分)

「次に、ヒストグラムをAIに頼んでみます。」

[AIに入力]

Excelで睡眠時間の分布をヒストグラムで見たいです。
A列に数値が61個入っています。

「AIの答えを見てください。X軸は何になっていますか?」

→ 棒グラフと混同している場合:「これ、棒グラフと同じですよね。ヒストグラムとは違います。」

→ 正しい場合:「今回はうまく答えてくれましたが、AIは間違えることもある。X軸が『数値の区間』になっているか確認する習慣を持ってください。」

「今日の作業は棒グラフで十分です。ヒストグラムは自信がある人だけ。」


設計意図

可視化 = 分析の入口

ここができると:

  • 第11回(意味づけ・分析)
  • 最終レポート(グラフを使った説明)

に直結する。